1. >
  2. >
  3. 『ペコロスの母に会いに行く』

『ペコロスの母に会いに行く』

ペコロスの母に会いに行くの内容

「母は、人生の重荷をおろしたかのように、ゆっくりとゆっくりとボケていきました」
そんな文頭から始まる「ペコロスの母に会いに行く」は、62才の無名の「ハゲちゃびん」と呼ばれる漫画家がおかしくも切ない日々をつづった本です。
 
施設に暮らす認知症の母が出てくる、感動のコミックエッセイです。
40歳で故郷のユーターンした漫画家は、母の老いを見つめてきた日々の、切ない家族の物語を描いています。
 
主人公は、認知症と診断されて施設に暮らす89才の母です。
人生の重荷をおろしたとびっきりの絵街、著者のはげた頭を見て名前を思い出すなどのエピソード。
おもしろおかしく、切ない、そんなエッセイです。
 

ペコロスの母に会いに行くの魅力

「忘れること、そしてボケることは悪いことばかりじゃない」
息子さんは、母を見ていてそう思います。
認知症をわずらった家族との共同生活、介護をしたことがある人なら見に覚えのあるシーンも出てくるでしょう。
 
苦々しい思い出、面白おかしい思い出もあります。
でも、ちょっとした笑いやしみじみさがあるので、幸せな気分になることも。
 
この本を読むと、「人という生き物が愛おしく」なりますよ。
それくらい、老いって悪いことばかりじゃないなと思います。
 
主人公のお母さんもそうですが、息子さんも人柄が良く、中々良い家族だなと感じます。
一気に読み終わってしまうので、読んだ後は幸せな気持ちになりますよ。
 
人間の弱さやズルさ、傲慢さも時に垣間見えます。
でも、それ以上に、豊かで優しく、悲しい物語です。
 
「ペコロスの母に会いに行く」の他にも、「ペコロスの母の玉手箱」という本もあります。
絵のタッチやフォルムが素敵で買ったというレビュワーもいますし、優しいエッセイですよ。