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少人数で行う家族葬のすすめ

以前終活について書かせていただいたのですが、最近は終活をする中で葬儀についての相談される機会が多くなりました。施設を利用者の方やそのご家族、前もって費用や段取りを知っておこうと準備される方が増えているようです。

介護の現場では施設内で利用者が亡くなった場合、エンゼルケア(死後処置)をスタッフが施し、医師から死亡診断書を受け取ります。その後、ご家族は故人のご遺体を自宅や葬儀会社の安置所へ搬送をしなくてはなりません。

利用者の死が突然の事で、葬儀の準備ができていない場合。介護施設側から家族へ葬儀会社を紹介しており、葬儀についてはある程度知識があります。

葬儀会社の中には生前契約プランを用意しているところがあり、元気なうちに葬儀の契約をしている方もいますよ。
事前に葬儀代の支払いを済ませたり、納骨先を決めたりできるので残された家族の負担を減らせます。

ご家族に「盛大なお葬式を希望しない」と話す利用者の方には、私は家族葬を提案しています。

少人数で行える「家族葬」

家族葬は、親族や親しい知人のみで行う葬儀です。家族葬と呼ばれているので家族だけで基本行われます。親戚や親しい知人など、近親者を呼べる少人数の葬儀と考えるといいでしょう。

家族葬の需要は高くなっている

終活関連サービスを提供する株式会社鎌倉新書が調べた、葬儀に関する2020年全国調査によると、幅広い人に参加してもらう葬儀「一般葬」が48.9%に対して、「家族葬」は40.9%と結果でした。多くの人に見送られる葬儀から、親しい人だけで見送る葬儀の需要は増えています。
参考ページ:第4回葬儀に関する全国調査 | いい葬儀

家族葬の流れ

予め家族と、2日間の家族葬にするのか1日だけの家族葬にするのかを決めます。2日間の家族葬であれば、参列者の人数が少ないという点以外には一般葬儀と変わりません。お通夜と葬儀・告別式を2日間で行います。
家族代表する喪主の方は、家族葬の日程や内容、申込みをする代表者です。火葬場の空き状況や家族の都合、宗派などを確認し家族葬の内容を葬儀社と相談します。

会場や日程が決まり次第、お呼びする方だけに案内をしましょう。ご香典や供花を辞退する場合は、その旨もお伝えします。案内状に関しては、電話連絡やメールが一般的です。

2日間の葬儀の場合、お通夜があります。お通夜当日は家族が故人とご対面を済ませ、祭壇について打合わせ内容を確認します。そしてお通夜を開式し、親戚の方や近親者が到着次第、会食をしながら故人を偲ぶ時間を過ごします。その日は葬儀場に宿泊せずに、帰宅したりホテルに宿泊したりするのが一般的です。

告別式当日は家族が到着し、故人と対面します。その後お呼びしたご親族が到着。告別式が執り行われます。最近では、初七日法要を告別式とあわせ行います。その後、火葬場へ移動しご遺骨を骨壺に納め、解散です。

私が家族葬をおすすめする理由

葬儀の内容を自由に決められる

近親者のみで行われるため、故人の「こんな葬儀にしたい」という希望を叶えられます。また、ご家族が故人をどのように「送ってあげたい」という希望も形にできるでしょう。例えば、故人の好きだった音楽をBGMとして流したり、祭壇の前にテーブルを囲むような形式時間を過ごしたりと、宗教を気にせずに自由な形式で葬儀ができます。私の担当している利用者さんは兄弟でクラシックギターが趣味で、葬儀では「弟にギターを弾いてもらいたい」という希望があるそうです。家族葬だと、そういった華やかな演出も実現しやすいなと思いました。

故人とゆっくりお別れできる

弔問客を対応する一般葬に対して、家族葬は近親者だけで行うため対応の負担がありません。受付や挨拶など大勢の参列者の対応に追われると、心身共に負担がかかります。近親者と少人数であれば、故人と共に過ごす時間も長く、家族や親しい人たちと思い出話ができるでしょう。気心の知れた人達なので気を遣うことなく、精神的に楽に過ごせます。心にゆとりをもちながら、ゆったりとしたお別れができるのが家族葬の魅力です。

経済的な負担をおさえられる

小規模で行う家族葬は、一般葬に比べて費用をおさえられます。エリアや内容によって差は出ますが、一般的な葬儀だと合計100万円~199万円とすると、家族葬は平均40万~99万円という予算におさえられます。各地域の平均額は差があるので、葬儀を開く土地の相場を調べておくと安心です。地域による相場以外にも、式場のグレードを上げたりこだわりすぎたりすると、その分費用は高くなります。

家族葬の注意点

家族葬のおすすめポイントを紹介しましたが、注意点もあります。従来の一般葬が常識だと考えている方が多いぶん、家族葬に周囲から理解を得られない可能性が考えられるでしょう。参列できなかった方々から、非常識だという見方をされてしまい、説明に労力を使うケースもあります。また、葬儀後に弔問したかった方々が自宅へ訪れることも多く、そのたびに対応したりお返しを用意したりする負担も想定しておいた方が良いでしょう。落ち着いついて故人を送りだすために、家族葬は参列者を限定しています。故人の知人には、その旨をお伝えしておきましょう。

家族葬を依頼する葬儀社の選び方

家族葬を依頼するにあたって、葬儀社の選び方や見極めのコツを紹介します。

親身に相談に乗ってくれるかを見極める

家族葬は自由度の高い葬儀です。故人や家族の描く葬儀を形にするために、親身になって相談に乗ってくれる会社でなければなりません。利用を検討していると相談した段階で、こちらの希望を細かくヒアリングしてくれるかどうか確認しましょう。家族葬にしたい理由や希望を質問してくれる会社であれば、信頼できる会社の可能性が高いです。

事前に見積りを出してもらえる

基本料金の設定以外に返礼の品や食事などオプションによって、料金が加算されるプランは多くあります。必要となるオプションの内訳、料金を含めてトータルの見積りを出してもらえるか確認しましょう。急なことですべて任せてしまい、請求された金額が思いのほか高かったというトラブルを避けられます。

契約を急かすようなプランがあるところはNG

「何日以内に契約成立をすると○○お得」というような、契約成立までの過程を急かしている葬儀社は避けましょう。葬儀と言うのは故人を送りだす儀式であるのに、利益を優先するような業者は信用できません。マニュアル化された作業のように葬儀を考えている可能性が高いです。

比較検討する

介護施設や病院でお亡くなりになった場合、葬儀社の紹介を受ける流れが一般的です。紹介してもらった葬儀社が、必ずしも希望に沿った葬式を用意してくれるわけではありません。急な出来事で考えるのが難しいかもしれませんが、意見に流されることなく、インターネットを利用して、いくつかの候補を探しましょう。基本プランの金額や会場の雰囲気、利用者の声などを比較して決めてください。

支払いの期日を確認

家族葬を決めた理由の中には、予算を安くおさえたいというご家族も多いです。人によっては大きなお金を用意するのに、時間を要します。一般的に葬儀社の支払いは、葬儀後にすぐ支払う流れです。葬儀社によって、支払期日を待ってくれるところもあるので、支払いが厳しい方は前もって支払い期日を書くにしましょう。

少人数で行う葬儀のメリットは多くありますが、想定されるトラブルもあります。葬儀後に後悔のないよう、事前に家族や葬儀社の方と相談しておきましょう。